企業間取引でオムニチャネルを活用する!

企業間取引(B2B)でオムニチャネルを活用する方法

オムニチャネルの考え方は、企業間取引(B2B)でも有効な手段になります。オムニチャネルとは、オンライン、実店舗などの全ての販売チャネルを総合的につなげ、どこからでも購入することを可能にする考え方です。オムニチャネルのB2Bの活用には「マーケティング」「O2O」「販売チャネル」「アフターフォロー」の4要素があります。この4要素について活用イメージをご説明します。
補足として、他のオムニチャネルの記事では、在庫管理などの業務についても記載があります。当然、重要なことではありますが、企業間取引(B2B)というマーケティングの視点で説明していきます。また、B2Bにおいて、少なくともインターネットを利用していない活動は実施しているはずで、自社の営業が誰よりも業界常識なども含めて豊富な経験があると思います。ですので、この記事では、IT(特にインターネット)を活用した「B2Bでもオムニチャネルを活用する方法」としました。
概要としては、オムニチャネルは、B2Bでも十分に活用できるものです。定義の解釈と言われるかもしれませんが、ビジネスは定義で縛られるのではなく、自社に最適になるように取り込めれば良いのです。ビジネスの様々な考え方をヒントに自社に適応することが大切なのです。ようは、考えて実行した者が勝ちなのです。

マーケティング

デザイニストラボが支援する中小企業に限らずですが、マーケティングが最大の関心事だと思います。B2Bにおけるマーケティングは、商品・サービスを知ってもらうことから始まります。いままでは、DM、展示会、セミナー等で見込み客と接点を持ち、名刺交換から営業活動へと発展しています。オムニチャネルは、いつでも・どこでも取引ができるという解釈ですから、お客さまとの接点についても、いつでも・どこでも接点が持てる仕組みを考えることになります。
これは、インバウンドマーケティング(サイトに訪れた見込み客の情報を獲得し営業アプローチする考え方)の発想で、オウンドメディア(自社サイト)を充実させて情報を届けることで可能になります。(参考:インバウンドマーケティングに学ぶWEBマーケティング)自社・製品・サービスを知っていただくという点では、DMなどと一緒ですが、提供する情報量はオウンドメディアの方が圧倒的に違います。概要だけではなく、しっかりと商品・サービスを知っていただくことができます。同じアプローチでも、効果率が違います。具体的には、電子カタログを充実させ、SEOやリスティング広告をすることで、見込み客は格段に増えていくことは確実です。
また、発展として、B2Bは高額取引で何回も打合せを重ねて成立することが多いです。ですので、営業支援システムとの連動により効率的に営業活動ができるようになります。

O2O

O2Oは、アポと考えます。実際に営業から商品・サービスの説明を聞き、提案の機会を得て受注につなげることだと思います。営業の本領発揮する場面です。
また、インターネットの世界である程度のコミュニケーションを取ることができる時代になってきました。足で稼ぐには、どうしても地方の移動時間とコストが問題となり、躊躇してしまう場面もあります。しかしながら、地方にも優秀な企業はたくさんあり、その会社と取引できるのであれば、とても嬉しいことです。インターネットを利用したマーケティングは必要不可欠な存在となります。
今後は、対面営業だけではなく、WEB営業も浸透していくと思います。使い方に注意があると思いますが、社外とクローズに情報交換できるビジネスツールの活用が、時間と場所を取らないので効果的になってきます。違和感があるかもしれませんが、生まれたときからインターネットがある世代が、これからの企業の中心となっていくことを考えると、違和感があるとは言っていられなくなるかもしれません。インターネットで営業活動することが当たり前になってくるかもしれません。

販売チャネル

販売チャネルは、ECとサプライチェーンで考えることができます。サプライチェーンも結局は、企業間取引となるわけですから発想はECと同じです。
ECで販売できる商品であれば、ECで販売しても問題はありません。アスクルなどは、好例だと思います。これが、オフィス製品でなくても、工業用製品であっても、部品であっても同じです。販売してはいけない決まりはありません。販売チャネルの1つとして取り組むべきです。
たとえば、オウンドメディアなどから、商品・サービスに興味を持っていただき、ECに誘導することも可能です。また、2回目からECでリピート購入するお客さまには、割引がある等々のサービスで、お客さまを囲い込むアイデアを実現することも可能です。
安価に実現する方法もありますから、投資をしないことは機会損失につながります。貪欲にインターネットを使い、お客さまに情報を伝え、購入していただける場の提供は必要不可欠です。

アフターフォロー

オムニチャネルで、あまり語られていませんが、アフターフォローも重要な要素です。他サイトのオムニチャネルの記事はB2C視点ですから、アフターフォローではなく、口コミが要素として記載されています。
しかしながら、アフターフォローは、B2Cにも求められる重要な要素で、B2Bはリピートにもつながる大切な役割を担います。リピート案件の獲得や、お客さまとの接点を持ち続けるという意味でも有効な施策です。販売することがゴールではなく、お客さまの信頼を得られるようにしなければなりません。
お客さまが困っていることを解決する、QAサポートや、バージョンアップの案内も有効です。どこでもやっていることではあるかもしれませんが、どうしても自社目線での解決となってしまい、専門用語も飛び交います。掲載することで自分たちの手間が減るという発想ではなく、困っているお客さまが理解して解決したかが重要です。
ヤフー知恵袋のようなコンテンツが発展していることを考えると、まだまだ改善の余地はあるのではないでしょうか。

まとめ

B2CもB2Bのオムニチャネルもビジネスをするという点では一緒です。応用の発想で自社の強みと適合するようにアレンジすれば、どのようなアイデアも取り入れることができます。
新しいアイデアがうまれ、ITの発展により実現性がたかまることでビジネスも発展しています。つまり、ITを知ることはビジネスにおける必要不可欠な存在であり、知らなければ発想のコモディティ化になり横並びの戦略にしかなりません。是非、ITとビジネスに詳しい専門家をパートナーとして自社の発展とノウハウの蓄積になりますので、ご検討ください。絶対に損することはありません。