経営管理

RFM分析で効果的なマーケティングをしよう!

デザイニストラボ株式会社

RFM分析とは?

RFM分析とは、顧客分析の手法で、Recency(最後に購入した日からの経過日数)、Frequency(購入回数)、Monetary(購入金額)の3つの要素で、顧客をセグメントわけをして管理をすることです。RFM分析は、せっかくの顧客を一元様で終わらせず、優良顧客(リピーター)になっていただくための手法です。
この手法は、小売業に限ったことではなく、ホテル・旅館、カフェ、レストラン等にも適用できる考え方です。是非、理解しておきたい手法です。

RFM分析はどのように使うの?

優良顧客とは、何度も店舗・ECに訪れて購入していただている顧客のことですから、購入回数と最終購入日からの経過日数でセグメントわけをします。

  • Recency(最後に購入した日からの経過日数)が短く、Frequency(購入回数)が少ない時は新しい顧客です。リピートしていただくように施策をしていきます。購入回数が多い時は、優良顧客です。離れていかないように囲い込みをしていきます。
  • Recency(最後に購入した日からの経過日数)が、長い間購入されていない時は、他社よりも何かしらの魅力が負けていることを意味しています。購入回数が少ない場合は、ブランド(認知)が負けている可能性があります。購入回数が多い場合は、競合他社に大切なお客様が奪われています。

では、Monetary(購入金額)は分析にどのように使えばよいのかといえば、購入金額でお客様の購買力がわかります。当然、購入金額が高ければ購買力があるということです。ですので、購買力が高い顧客には、アップセルやクロスセルが期待できます。ただ、商品単価に左右されますので、注意が必要です。
このようにRFM分析は、この3つの要素でセグメントわけをして、それぞれのセグメントに適したマーケティングをしていくことが、効果的ということになります。

全てのお客様を追うべきか?

補足となるが、全てのお客様を追うべきかという課題があります。1人でも大切なお客様ですから、追いたい気持ちはわかります。しかし、本当にお客様を戻す必要があるか検討してください。理由はお客様を取り戻すにも時間とコストがかかります。ようは、経営資源を使うということです。ですので、わかりやすくいえば、クレーマーを優良顧客を犠牲にしてまで戻すことはしません。優良顧客を戻す・優良顧客が離れないようにすることに経営資源を費やすべきです。お客様が離れることは残念ですが、優良顧客に集中した方が得策です。

RFM分析は初回購入が最初の壁

RFM分析は、セグメントわけをして顧客を育てる考え方です。ですので、初回購入をしていただきパーミッションを取らなければ、当然ながらRFM分析の対象にはなりません。
では、初回購入はどうやって捕まえるかといえば、サプリ等のCMが参考になります。無料サンプルや、少量のお試しセットで、お客様の購入する垣根をできるだけ下げることです。販促費がかかりますが、新規顧客開拓には必要不可欠なコストですで、待っていてもRFM分析の対象にならなければ、始まりません。

セグメントわけされた後の施策はブランディングとリコメンドで考える

購入回数が少ない顧客は、まだ企業の魅力が伝わっていません。もっと知っていただく必要がありますので、ブランディングを全面にだすことが良いでしょう。また、購入回数が多く、購買力のあるお客様には、過去の購入品を参考にリコメンドが効果的です。

まとめ

優良顧客を育てるという考え方は昔からありました。しかしながら、CRMを説明する概念であったり、One to Oneマーケティングの導入目的であったりと、具体的な施策は多くありませんでした。RFM分析は戦略ではなく、わかりやすい戦術です。継続的に効果的にマーケティングをして、企業の成功に貢献できる手法です。

ABC分析で効率的な販売をしよう!

ABC分析とは?

ABC分析はお聞きになったことはあると思います。ABC分析とは「重点分析」とも呼ばれていて、Aランク、Bランク、Cランクに分けて分析する方法です。基本的な考え方は、重点分析とあるようにAランクを中心に考えられています。Aランクはビジネスへの貢献度合が高いので、重点的に扱いましょう!ということです。ランクの比率は、売上高の70%を占める商品をAランクとし、残り20%をBランク、最後の10%をCランクと決めて分析することが多いようです。この割合は、決まったものではありませんので、自社に合わせて調整すると良いと思います。
ABCのランクに商品を分類することで、多数ある商品の特性を見える化することができ、意思決定の情報としてサポートするものですので、とても重要です。
では、ABC分析を実際のビジネスに役立てるには、どうすればよいのでしょうか?

ABC分析の使い方

ABC分析のよくある事例として、商品別の売上高をABC分析したものです。
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この図表から「売上構成比が高い商品は、売れ筋の商品だから積極的に販売すべきである」と分析します。Bランク、Cランクの商品も、もちろん売上に貢献していますが貢献度が低いので「Aランクに比べて売りづらい商品」ということです。つまり、販売効率性の視点で分析しています。
また、ABCのそれぞれのランクにどれだけの商品数があるによって、見えてくることがあります。

  • Aランクの商品比率が低い場合は、特定商品に売上が依存している。もし競合他社が安売り等により顧客を奪われると売上低迷のリスクがある
  • ABCランクの商品比率が均等の場合は、売上の安定性はあるが販売方法が非効率である(売れ筋も死ぬ筋も同じ注力をしている)

たとえば、100種類の商品を扱っているが、2種類の商品だけで売上高70%を占めているとします。もし、そのうちの1種類の商品が競合他社が激安販売を始め、売上に悪い影響をしてしまったら、全社売上高にも大きく影響するということです。つまり、Aランクは貢献しているという良い面もあるが、売上高に悪い影響があると全体の売上高にも大きな影響を与えてしまうということです。逆に、Aランクの商品が100種類中の70種類であるとすると、重点と呼べる商品がないため、販売効率が悪く販売促進費が高くなっている可能性があります。
このことから、ABCそれぞれのランクの商品数がバランス良く商品を品揃えをして戦略的に販売することが良いことになります。

売上高以外にもわかること

ABC分析は、売上以外にも在庫管理としても利用できます。
「Aランクの商品は ⇒ 売れ筋商品である ⇒ 良く売れるから在庫切れに注意しよう!」と分析することも出来ます。
これは「売上構成比が高い商品は、売れ筋の商品だから在庫の減りが早いので在庫切れで機会損失に注意しよう」という考え方です。Bランク、Cランクの商品は「在庫の減りが遅いので不動(不良)在庫」にならないように注意すべき商品ということになります。つまり、適性在庫の視点で分析しています。
在庫以外にも利益額の高い順に並べれば、利益に貢献している商品ランクを把握することができます。分析したい視点で並べてみると良いでしょう。

ABC分析の弱いところを知ろう

ABC分析に限ったことではありませんが、分析手法には目的があり全ての事に完璧ではありません。ですので、ABC分析の弱いところを知ることで、ABC分析と正しい付き合いができると思います。では、ABC分析の弱いところは何でしょうか?
たとえば、1,000円の商品を1,000個販売すると1,000,000円です。1,000,000円の商品を1個販売しても1,000,000円です。どちらも同じ売上です。
でも、1,000円の商品を1,000個販売することと、1,000,000円の商品を1個販売することは、同じ販売活動ではありません。1,000円の商品は、ちょくちょくと売れていきますが、1,000,000円の商品は引き合いからの継続した活動となります。つまり、Aランクだからと言っても、商品の売りやすさ(売れる頻度)も考えなければいけないのです。
さまざまな考え方があるとは思いますが、この場合には販売数も一緒に見える化すると良いかもしれません。

Bランク・Cランクの商品はどうすれば良いの?

ABC分析ではAランクの説明はありますが、Bランク・Cランクの商品はどうすれば良いのでしょうか?
まず最初は、Aランクのリスク分散のためにも、B・Cランクの商品は大切な意味があります。バランス良く商品が売れるようになるように品揃えや、販売戦略を取ると良いと思います。Bランクにはコンスタントに売れる商品があると良いかもしれません。
次に、Bランク・Cランクは、Aランクになる商品か見極めることをしましょう。たとえば、ABC分析は「分析時点」での売上高で並べています。見方を変えると、新商品はこれから売上に貢献するわけですから、Bランク・Cランクにいるということです。ですので、商品が新商品なのか、長い期間取り扱っているのかで、判断が違ってきます。
新商品であれば、これからAランクになるポテンシャルがあるということです。逆に、長い期間取り扱っているのであれば、徐々に売上貢献度合いが減っていく可能性がある商品ということです。いままで、売上高に貢献していた愛着のある商品は、今後も売れ続けると思うかもしれませんが、判断しなければならないときは必ずやってきます。ビジネスとして割り切ることも必要です。

まとめ

ABC分析をまとめると図表のようになります。
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権威のある賢者の方々が作った手法ですので、売上を単純に並べてランク付けをしただけではありません。とても使える分析手法なのです。
また、ABC分析に限ったことではないのですが、ABC分析の落とし穴を知ることで、ABC分析と正しい使い方ができるようになるのではないでしょうか。

オムニチャネル時代に勝ち続ける経営分析をはじめよう!

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なぜ、経営分析が必要なのか?

「経営は勘だ!」と言われる人がいます。わたしも、そう思う事があります。幾ら分析したところで、限られた情報で分析することになりますし、分析しても100%の的中率になるわけではないからです。また、分析と「勘」が同じ結果になることもあるので、経営は勘だ!となるわけです。
しかし、「勘」といっても、突然、天の声が聞こえるわけではありません。よ~く考えてみると、勘といっても、無意識のうちに、目に見えた数字と過去の経験から、瞬時に答えを導いているのだと思います。結局は、頭の中で分析しているのです。ただ、記憶は曖昧であったり、誤認していることもあるので、間違った答えを導くこともあるのです。この間違いのリスクを減らすのが、分析だと思います。勘の経営が悪いと言っている人も、勘を否定しているのではなく、実際の数字を分析して勘(仮説)が正しいのか証明してから決定事項とすれば、勘が外れた場合のリスクを減らせると言いたいのだと思います。つまり、分析は勘を補完しているともいえます。ですので、勘を重視するとしても、分析をするということは、無意味ではないということなのです。
また、分析は勘の補完だけではなく、勘では導けない発見をしてくれます。勘はどうしても経験則に従いますので、未経験や意識の低い事に関しては考慮されない傾向があると思います。つまり、分析は、誤認(思い込み)で発見できないことや、複数のデータを組み合わせることでビジネスに必要な気付きを表面化してくれます。これは、他社よりもビジネスチャンスが増えることであり、とても重要な意味があります。たとえば、若い女性をターゲットにしたカフェを経営しているとします。当然、若い女性向けのメニュー、雰囲気つくりをします。しかし、分析したところ主婦の方が多いことがわかるかもしれません。そうなると、キッズメニューを充実させることで、売上は増えるかもしれません。また、時間帯によっても違いがあるので、ランチの時間は若いOL向け、ランチ後の時間帯は主婦向けといったことも可能になります。これは、事実(リサーチ)から分析しなければ、わからないことです。
分析は「勘を補完してくれる」「新しいビジネスチャンスの発見」の役割があり、経営に必要不可欠な存在であるといえるのではないでしょうか。

経営分析を自分でやってみよう!

業績が良いときは売上高を見て、今日も頑張ったと明日への活力となりますが、低迷していると、どうしたら業績が回復するのか不安になってきます。不安になっても何かしらの対策をしなければ、解決はしないので、問題点を発見しようと経営分析をはじめようとするのですが、どのように分析すれば良いのかわからず悩んでしまいます。ビジネス本を読んでも専門的で、ある程度の知識があることが前提になっています。しかも集計はとても面倒です。じゃあ、コンサルティングを依頼して問題点を発見してもらうかといえば、低迷している時は経費に敏感で、高価で経験したことがないコンサルティングを依頼することに不安が残ります。そして、勘に頼った経営を続けてしまいます。
でも、大丈夫です。そのような人のために、自分でも出来る分析方法をお教え致します。

経営分析は難しくない

たとえば、売上高を毎日のように確認していることでしょう。今日は、多いとか・少ないとか、感覚的かもしれませんが、もう既に分析をしています。しかも、今日は「天気が良かったから」「女優さんが健康のためお豆腐を食べているとテレビで言っていたから」等々、その時々に頭に浮かんだことではありますが、原因まで分析しています。(正しいかは、ちょっと置いておきます。)つまり、自分が理解できる範囲において、既に分析をしているのです。
売上高が多い・少ないと思うのは、前月比・前日比と無意識に比べた結果です。この期間をもっと伸ばして1年分で考えてみると、季節変動による売上高の差が見えてきます。お鍋に関する食材は、夏には売れ行きは低迷しますが、冬は稼ぎ時です。1年分で考えることで、食材の品揃えを最適にする判断材料(情報)になります。食品以外でも、アパレルであれば、夏物の処分セールを実施するタイミングにも役立ちます。このように、ちょっと数字(売上高)を並べただけでも、いろんなことが想像することができ、簡単に分析することが出来ます。分析は、難しいことではないのです。

どうやって分析すればよいの?

なんとなく自分でも出来そうと思っていただけたのなら、次は分析のコツをお教えします。分析は、3つ作業を繰り返します。1つ目は「数字の構造分解」です。これは計算された数字では問題が隠れてしまうからです。2つ目は「数字を並べて比較する」です。これは並べてみることで差を発見します。3つ目は「検証してみる」です。並べて発見したことが、本当に問題点なのか検証します。では、それぞれの詳細について、ご説明します。

数字の構造を知って分解する

業績は、各種項目の四則演算で成り立っています。売上は「数量×単価」です。ある店舗の売上高は「その店舗で売れた商品×単価の合計」です。掛け算と足し算だけです。そんなことは知っているよ!と怒られそうですが、分析では、この逆をします。つまり、店舗の売上高を分解していくのです。「売上高 → 商品別の売上 → 商品別の販売数量と販売単価」といった感じです。
何故、構造を知り分解するかといえば、計算をされた数字では原因が隠れてしまうからです。たとえば、売上が低迷している理由として、どの商品の売れ行きが予定よりも低かったのか分析するにも、売上の合計だけではわかりません。商品別の販売数量に分解しなければわからないのです。だから、構造を知り分解しなければならないのです。
分析は計算された値で大枠を把握し、分解した詳細で問題となるポイントを探す準備となるのです。

数字を並べて比較みる

分解することで、問題となるポイントを探す準備が出来ました。次は、実際に分析をすることになるのですが、分析は数字を並べてみるとわかりやすいです。そうすることで、前後の数字と比較することができるようになり、目立った数字を発見することができるからです。
たとえば、商品毎の販売数量を月毎に並べて見ると、その店舗での「商品毎の季節性(夏に売れる商品なのか・冬に売れる商品なのか)」がわかります。他の商品と比べると、売れ筋・死筋なのかがわかります。経費においては、各種経費を並べてみると数字が高く目立つ経費がわかります。そうすれば、ここに無駄使いがあるのかもしれないことがわかります。
それ以外にも、セールをすれば、その時期だけ売上は上がるはずです。これは、意図してセールをした結果ですから、問題ではありません。しかしながら、セールをしたにも関わらず、売上が伸び悩んだときは問題です。これも、ある事項によって予測した通りにならなかった時も問題が隠れているかもしれませんので、注意して見てみましょう。
このように、分解した数字を並べて、予想と反する目立つ箇所がわかるようになり「問題となるポイントがわかってくる」のです。

検証してみる

分解した数字を並べたことで問題がありそうな箇所を探すことが出来ました。じゃあ、ここを改善すれば良いと考えてしまうかもしれませんが、でも、この段階ではあくまでも問題かもしれない候補です。たとえば、ある経費が300,000円と他の経費を比べて突出していたことがわかったとしても、300,000円が妥当な数字かもしれません。問題の候補となった経費を月別に並べてみると、ある月だけ突出していたなら何かしらの問題があったと考えられます。逆に毎月同様な数字であれば、300,000円は妥当なのかもしれません。つまり、問題と思った箇所が本当に問題なのか確認するのです。
もし問題でないのに対策をしても効果はありませんし、問題は放置されたままですので、深刻化していきます。そうならないようにするために、検証をする必要があります。
検証は、1つの情報だけを見ても判断できないことがあり、複数の情報を組み合わせなければならない場合も多々あります。このようなときは、クロス集計などを用いることも1つの方法です。

フレームワークを使う仮説思考を養う

コンサルティングをする際に仮説を立てて検証することをします。仮説は問題の箇所を闇雲に探すのではなく、論理的に怪しいと思うところに問題があると仮定することです。自分で分析をすると、本当の問題を発見するまでに苦労すると思います。このようなときにサポートしてくれるのが、フレームワークです。ABC分析やデシル分析も1つのフレームワーク(考え方)です。フレームワークは使い方を知ることで、とっても便利になります。たとえば、ABC分析は重点を置く商品がわかる分析です。Aランクの商品は良く売れているので、もっと売れるはずと考えると、売上に貢献する分析となります。今後は、同じABC分析でも、Cランクの商品は在庫リスクになると分析することもできます。ABC分析は聞いたことがあるけれど、どう使ったらよいのかわからないと思っている人は、とってもたくさんいます。フレームワークは情報を整理するためのツールであり、答えをだすものではありません。ABC分析も視点を変えれば、いろんなことがわかります。ようは、正しい使い方はないのです。そこから、何を気付き・得られるかです。
フレームワークを使い、自社分析を繰り返していくうちに、自社の傾向がわかるようになり、適切な仮説を立てられるようになってきます。これが、仮説思考を養う第一歩だと思います。

まとめ

自分で出来る経営分析の入門編として、分析は実は自分でも出来ると思っていただけたなら幸いです。
世の中にはマーケティングサイエンスといった言葉がありますが、これは難易度が高く、複雑な計算式で専門的な知識が無ければ難しいのも事実です。でも、そこまで理解しなくても、日頃の経営に必要な分析は可能です。
皆さんも体調がすぐれない時に病院にいくと思いますが、医者も症状や検査をして病気を特定していきます。病気が特定されれば、その病気に対する薬を処方します。しかし、間違った診断をして間違った薬を飲んでしまったら、体調を悪化させるかもしれません。経営も一緒です。経営分析をして企業の病気を探し、その病気に対する施策(薬を飲む)をすることで、業績が成長(治癒)となっていきます。間違った診断をして、間違った薬を飲んでも倒産することはないとは思いますが、少なくとも病気は進行(業績悪化)していき、血(キャッシュ)は流れていきます。そうならないためにも、分析はとても重要な意味があるのです。

ビックデータから本当の価値を得るには?

ビックデータとは?

ビックデータとは、超巨大なデータの集合体からビジネスに役立つ発見・様々な要素の相関を発見する等々、いままで知らなかったことをデータから新しく発見することです。ビックデータが凄い・ビジネスに必要不可欠な存在とありますが、実際はどうなのでしょうか?
結論から言えば、今まで発見できなかった非効率性・誤認(思い込み)・新しいビジネスの創造とビジネスに役立つ情報を発見できる可能性が見込めます。
但し、期待効果を得るためには正しくビックデータと付き合えることが条件です。もし大容量のデータを分析することをビックデータと捉えると期待した結果を得られない可能性があります。ビッグデータはビジネスに役立つ情報を得ることが目的であって大容量のデータを扱うことではないからです。では、ビックデータと正しく付き合えるとはどのようなことでしょうか?

ビッグデータが流行った背景

昔からデータ分析を経営に活かすことはしています。BIツールもその1つと言っても良いと思います。しかし、BIは経営指標を見るものであり、データから新しいことを発見する目的ではありませんでした。また、企業にある様々なデータを解析するには手間と処理時間がかかり、企業が要望しているレベルにテクノロジーが追いついていませんでした。そんな時、負荷分散処理で大容量(大規模)でも高速処理できるようになり、しかもオープンソースとして使えるようになったことから、IT企業はビジネスチャンスとばかりにソリューションの提供をはじめたことがきっかけだと考えます。この大容量を扱えるようになったことからビックデータと呼んでいます。

ビックデータはデータが無ければ意味がない

当たり前かもしれませんが、ビックデータはデータがなければ意味がありません。ビックデータを提供している企業の広告で「ウェブのアクセスログから・・・・」という内容を見たことがあります。確かにウェブのアクセスログは「大きなデータ」ではありますが、自社サイトの効率化には役立ちますが、ウェブログでは経営者が期待しているビジネスに役立つ結果を得ることは出来ないからです。自社サイトの効率化であれば、グーグルアナリティクスで十分です。
また、サイトに興味のある利用者のアクセスログですからで偏ったデータとなるため、用途も限定的となるのです。さらに、競合他社も同様なことが容易にできますので、差別化要因となる発見は難しいといえます。これでは、ビックデータと呼ぶにはちょっと違うように思います。
ビックデータとは、複数のいろんな要素が含まれているデータが存在することが前提としてあり、その前提を満たした上で、いままで困難であったデータ解析してビジネスに役立つ発見をするものです。言い換えれば、本当の意味でのビックデータと付き合えるのはデータを集めることが出来る企業だけということになります。
この超巨大なデータから仮説を立てたり、ロジカルに検証したりして、ビジネスに役立つ解を発見します。また、闇雲にデータがあれば良いというわけではなく、各データから得られる要素・特定などを理解したうえで、利用しなければなりません。ここに、アナリストの価値があるわけです。
ちなみに、マーケティングリサーチはリサーチをする目的があり、統計学に基づき目的を達成するための集めるデータ要素を決めることをします。だから、ビックデータでなくても価値ある解をだすことが出来ます。

企業にあるデータでもビジネスに役立つ情報は得られる

データを集めることが前提ではありますが、企業には営業・製造の情報があります。また足りないデータを外部や情報収集発動により得ることで、ビジネスに役立つ価値を見出すことは出来ます。
たとえば、購買履歴からターゲットがあっているか? ということを確認することが出来ます。もしターゲットが違っていたら、マーケティングも間違っているということになり、市場では自社商品を違った価値で認識されているということになります。
極端な例ですが、20代女性のファッションと思っていても実際の購入者が40代女性であるなら、商品が40代向けデザインであるということになり20代女性が読む雑誌に広告を出しても伝わりません。商品を見直すか、ターゲットを40代女性と再認識してマーケティング戦略を練り直すことになります。
これだけでは改善の領域を超えることは出来ませんが、20代女性と思って開発した商品が40代女性に受け入れられる理由を購買データと商品データと組み合わせて分析することで、40代女性商品の嗜好を理解することができ、40代女性を新しい顧客層としてラインナップ化することが出来るようになります。既に40代ラインナップがあったとしても改善することが出来るはずです。

最後に

流行言葉に乗っかるように「大容量のデータ」を直訳でビッグデータと呼び、ビックデータという言葉が広まる以前のデータ解析までもビックデータと呼んでいるように思われます。
また、限定的なデータで解析したところで他社も同様の結果となり、同じ施策をしたら個性がなくなり金太郎飴状態になってしまいます。データから導いた結果に従うのではなく、そこから人間の心理を考慮しながら自社に価値ある施策へと導くのが本当のビックデータであると思います。

中小企業のための管理会計

管理会計とは?

管理会計とは、会計情報をもとに組織評価や経営の意思決定に役立てることを目的とした考え方です。
わかりやすい例でいえば、売上の予実です。目標達成率を見て、営業が効果的に活動できているか? もし目標達成率が遅れているなら対策をどのようにするのか? といったアクションを取るための考え方です。
では、管理会計はどのように取り組めば良いのでしょうか?

事業特性と管理指標を決める

管理会計を取り組むには、事業特性と管理指標を決めることがポイントです。管理指標を業界の常識で決めるのではなく、事業の市場価値から決めることです。

中小企業のための管理会計

中小企業のための管理会計


たとえば、架空の鞄の製造・販売している企業で考えてみます。
鞄の製造には、簡単には下記工程を経ます。
デザイン → 革の素材の選定 → 裁断 → 裏素材の裁断 → 裁断面の加工 → 縫製 → 組立(縫い合わせ) → 仕上げ → 販売
事業特性を考えると、原材料となる革を仕入れ・製造して・販売することではありますが、鞄ビジネスの差別化要因に「品質」があげられます。この場合、鞄を効率良く作ることが重要ではなく品質を維持することが重要であることになります。ですので、安く原材料を仕入れることや、販売に経営の重点をおくのではなく、品質に重点をおくことが経営判断になります。逆に薄利多売で大量生産する鞄であれば、品質よりも製造コストを抑えることが経営判断となります。
つまり、製造する鞄の市場価値によって取るべき経営判断が違うということです。
この経営判断となる事業特性にあわせた管理指標を決め管理します。
たとえば、製造工業を持ち大量生産する企業とした場合、革素材の仕入れ価格、1枚の革当たりの生産量、裁断から仕上げまでの時間(生産性)、在庫数などを管理します。
仕入価格が指標となれば、仕入れ担当は目標数字を達成するために、仕入れ交渉、仕入れ先の開拓などのアクションをします。言われてみれば当たり前のことかもしれませんが、実際に目標値を持って実施できているでしょうか? 安かった高かったと感覚値で評価していませんでしょうか。もし月当たり100万円の仕入れをしていた場合、100万円を指標をして5%高かったら、月5万円・年間で60万の原材料コスト増ということになります。これを販売価格に転嫁できれば利益は確保できますが、そうも出来ないのが現実です。つまり、利益を削って仕入れているということになります。
このようなことを未然に防ぎ、利益を確保するためにチェックポイントとなる指標を立て、管理していくことが管理会計です。
●参考 製造業における経営管理のポイントと対策

仕入プロセスの無駄 改善(案)
各工場、生産ラインがバラバラに原材料を仕入れていないか? 計画的な大量仕入れで、仕入れ交渉力を強めることができる。
生産計画に基づいた仕入れになっているか? 無駄な原材料仕入れを無くす。
生産地を考慮した調達先か? 原材料を工場へ輸送するコストを削減することができる。
製造プロセスの無駄 改善(案)
歩留り率が低くないか? 原材料当たりの生産の無駄をなくす。
生産コストの高い工場・製造ラインで製造していないか? 1人員当たりの生産性が高い工場・ラインで生産することでコストを削減できる。
本当の生産コストが見えているか? 活動基準原価計算を用いて、製造に紐づいたコスト管理をする。
営業プロセスの無駄 改善(案)
営業担当者判断で大幅値引きをしていないか? 利益より売上優先。戦略的でない値引きは利益を下げるだけ。上司判断プロセスを入れることで、値引きが減り利益に貢献する。
利益率の低い製品に営業力を費やしていないか? 重点製品を設定し営業活動をすることで、利益率が上がる。またPLC(Product Life Cycle)を考慮することで、安定した利潤を確立する。

なんでもかんでも指標にしない

管理する人にとっては、なんでもかんでも指標にしたくなるものです。しかし、実際に業務をする人は管理指標に追われてしまい逆に成果をだせないことになってしまいます。管理できる個数には限界があります。
たとえば、革素材の仕入れ価格、1枚の革当たりの生産量、裁断から仕上げまでの時間(生産性)で、鞄を造る工程においては十分です。
革素材の仕入れ価格で、仕入れに関する評価出来ます。1枚の革当たりの生産量で、原材料の無駄を評価出来ます。裁断から仕上げまでの時間(生産性)で、従業員の生産性を評価出来ます。従業員の生産性を評価出来るということは、人件費の管理が出来ているということになります。ようは、従業員の生産性が悪いということは、製造に時間を要していて残業代が増加しているということです。ですので、残業代も気になることではありますが、従業員の生産性を見れば評価できるということです。
また管理指標は経営課題を感知するものです。経営課題の答えではありません。経営課題は、複数の要因が複雑に入り交じっています。またケースバイケースで要因も違いますし、影響割合も違います。ですので、管理指標でキャッチし、実際の経営課題の解決は個別に原因分析をして解決していきます。

コスト管理は活動基準原価計算

コストは活動基準原価計算が好ましいです。活動基準原価計算とは、実際の業務でかかったコストを紐づけて管理することです。
たとえば、仕入れコストを考えてみると、鞄のラインアップによって使う革の種類も違いますので仕入れ値も違います。これを合算して管理してしまうと本当の原価がわからなくなってしまいます。たとえば、大量生産用の革の仕入値が急騰して、少量生産用の仕入値が下がっていたら合計すると相殺されてわからなくなります。ですから、せめてラインアップ単位で管理する必要があります。

現場が判断し動けるようにする

トップダウンで判断すべき事項もありますが、現場長で判断し改善に取り組む事項もあります。従業員の生産性を改善を一つ一つ地道な改善活動をするのは、経営者より現場を細部まで知っている現場長の方が良いかもしれません。ですので、現場長が自分の管轄する管理指標をみて動けるようにすることで、迅速で確実な対応が可能になります。

まとめ

管理会計は戦略の施策とリンクさせることで効果が高まります。「財務」「顧客」「業務プロセス」「学習と成長」の4つの視点で、戦略実行における施策を体系立ててストーリーにして全社に戦略を共有する戦略マップと一緒に使うことが有効です。戦略マップで設定した業績評価指標をもとに管理会計としてマネジメントする使い方をします。これにより、経営戦略を組織に浸透させ数値管理することが可能になります。
管理指標に戦略的意図を持たせることで利益を拡大することが出来ます。これにより、筋肉質な経営体制になっていけるのです。

【経営課題】全社に戦略を伝え徹底させる

全社に戦略を伝え徹底させる

経営課題

この問題を抱えている企業は「社内のベクトルが合わず目標が未達成の状況」と思います。全社に戦略を伝え徹底させる方法には戦略マップが有効です。

【2】経営課題を解決する方法


216_1戦略マップとは「財務」「顧客」「業務プロセス」「学習と成長」の4つの視点で、戦略実行における施策を体系立ててストーリーにしたものです。これにより、お客さまに価値提案することで、会社評価となる財務を最大にするための戦略をストーリー立てて、社員の共有認識にすることができるツールです。
この戦略マップは、全社に戦略を徹底させるだけではなく、戦略から具体的な施策を検討する時にも使えるツールです。お客さまへ価値と提供するために、何をしなければならないか? 実行するに必要なことは何か? 戦略マップを使い考えることができます。

学習と成長 技術・文化・制度など、社内に関する事項
業務プロセス 学習と成長により実施される施策です。
たとえば、技術力が向上することで商品開発が施策
顧客 業務プロセスにより顧客へ提供する価値
財務 顧客に提供した価値により得る利益

成功させるポイント!

成功させるポイントは 管理会計 と組み合わせることです。戦略マップの各施策に対して KPI を設定して管理会計としてマネジメントすることです。これにより、行動と数字がリンクをして全社に徹底することができます。いわゆる「バランスド・スコア・カード」です。KPI の進捗から分析をして常に見直しをすることが重要です。