【連載】商品管理とバイヤー体制

バイヤーによる商品管理

S社は、セレクトショップである。S社で取り扱う商品は、S社コンセプトを基準に他社も扱う商品もあれば、S社しか扱っていない商品もある。このコンセプトが、S社のオリジナリティになっている。流行りものは、お客様を呼び、定番商品が安定した利益になっている。常に全体最適化をしながら、商機を最大にする品揃えにするよう心がけている。
バイヤーA「売り方は、商品説明はするが、店舗に任せている。店舗では、商品毎に利益率が違うので、セット販売やキャンペーンなどの工夫をしているようであることは聞いている。同じブランドでも、限定モデルや、海外限定モデルを輸入することも検討している。バイヤーは流行りに敏感でなければダメで、加えてお客様の声を聞き、さらに一歩上の求める商品を探すことをしたい。」
バイヤーB「在庫が減ったら発注するが、バイヤーが担当している。商品を探しながら、発注業務をしているので、つらい。また、移動も多いので、お取り引き様から連絡がつかないと言われることが多々ある。」
バイヤーC「在庫が減ってきたら、各店舗から連絡がある。その後、こちらから各店舗に連絡をして売れ行きを確認して発注数を決めている。定番商品は良いが季節性がるような商品は発注数を間違えると不動在庫になってしまう。」
佐々木「発注数はどのように決めていますか?」
バイヤーC「よくはないかもしれないが、経験と勘です。ですが、いままで、大きく外したことはない。計算してくれたら良いが、いろいろな状況から発注数を決めているので、難しいと思う。」
佐々木「店舗によっても違うし、キャンペーン内容でも違ってくる。都度都度、考えることが必要なんですよね。理論通りにいかないから、人の能力が必要なんですね。」
D社小林「内勤バイヤーチームを作ってはどうでしょう。ある会社で採用されています。実際に取り引きしていたのですが、とても助かった経験があります。内勤者は、在庫管理、発注業務を担当し、お取り引き様と接点を維持する。バイヤーは、新規開拓とお取り引き様の関係維持と強化に努める役割です。」
バイヤーA「いいですね。効率よく仕事ができそうです。」