テストが計画通りに進まない原因
テストが思うように進まないのは、品質が悪いまま突入するからである。スケジュールに余裕を持たせることではないが、品質が悪いままスケジュールがきたから、テストに突入する。これが原因である。
開発が遅れ、単体レベルの品質を担保できないまま、テストを並行して進めて遅れを取り戻そうとする。
しかし、これが成り立つのは、単体レベルのテストが十分にされていてクリアになっていなければならない。
でも、開発が遅れているのですから、単体レベルの品質を担保することは現実的ではない。こんなことができるなら、最初から開発は遅れていないのである。
だから、遅れを取り戻そうとしても、エンジニアは開発とテストの両立になり、遅れを取り戻すどころか、差は広がる一方である。
ベンダーはお客様に良い報告をしなければならないと心理が働き、開発とテストを並行稼働をさせる。しかし、エンジニアリソースの分散となり、人を増やしても、プロジェクトのナレッジはなく、結局はリソース分散につながる。
このことが悪循環になる。また、実際にプロジェクトに携わっているメンバーからすれば、稼働は高まり、稼働をあげただけでは解決できないと理解していて、モチベーションは下がる。
ちなみに、連日深夜まで稼働しても、期待する成果はでない。平日定時間内のパフォーマンスはでないからである。肉体的だけではなく精神的な疲れは脳の動きを鈍くする。
しかし、この疲れは考慮されずに計画立てられていく。
対策は、マネージメントに尽きる。
遅れは先手を打って対策をするしかないが、コストがかかる。プロジェクトマネージャーは、赤字になるリスクもあり、エンジニアを増やすことをためらうが、後手になれば、今以上にコストはかかる。うまくいくだろう!担当者が大丈夫と言っているからなんとかなる!というのが、失敗につながる。
実際の状況を自分の目でみて、後手にならないようにエンジニアを投入して遅れを取り戻す。マネージメントすることで解決することもあるが、それはエンジニアがサボっているか、スキル不足である。
サボりは、サボらない方法を取れば良いが、スキル不足は短期解決はできない。