わかる!経営目標達成のストーリーを描き方

経営目標達成のストーリーを描くとは?

経営目標設定ができたら、達成するためのストーリーを描きます。多くの会社を見てきましたが、残念ながら期初に目標と達成に向けたストーリーを聞いたことがありません。目標は、全社に発表されることはありますが、達成に向けたストーリーは、抽象的な表現で対応リストをならべただけが、ほとんどです。これで、全社一丸となって実行できると勘違いしているようです。

経営目標達成のストーリー

目標達成に向けたストーリーとは、方針・戦術などが、時系列に 論理的に説明され行動指針になるものです。経営実行の流れで理想の成果に導きます。
たとえば、生地メーカーが新事業としてファッション店舗を立ち上げることを考えてみましょう。店舗をだして10億売り上げると言っても悩んでしまいます。
1号店を成功させ、お客さまの反応から修正を加えて直営店として多店舗する。ブランドを確立する。まだ3億なので、セレクトショップに卸し販売をする。やっと8億到達、有名デザイナーとのコラボで、10億達成!といったストーリーがあると目標達成のイメージがわきます。
概念だけの対応リストであると、ロイヤルクライアントを攻める!とか、経営の王道ですから言われなくても当然のことです。そうではなく、どうやってロイヤルクライアントを攻めるのか? 競合他社はどうだろう? 細部まで具体的なイメージが描けなければならないと思います。あとは行動するだけになるまで考えます。
上役の人は、そんなのは社員が考えて行動しろ! と、思うかもしれません。でも、実際は悩んでしまうものです。ロイヤルクライアントといっても、その中でも優先順位はどうする? もしかして目先の数字を取ることをして、本来攻めるべきクライアントが競合他社に奪われてしまうかもしれません。実際の行動には、悩みポイントはたくさんあります。ですので、行動しやすくするためにもストーリーが役立ちます。
また、ストーリーを作っても、市場の変化についていけないとの意見もあると思います。その通りだと思います。ですから、ストーリーは時間の経過ともに変化していてもよいと思っています。でも、ストーリーがないことは、放置ということと一緒ですから、意味が違います。
ここ最近では、楠木さん著書の「ストーリーとしての競争戦略」が有名です。昔々では、京セラフィロソフィーで稲盛さんも同じことを語っています。是非、目標達成のためのストーリーを考えて、共有しベクトルをあわせて行動できるようにしましょう。