カスタマージャーニーマップは思考の整理と共有に便利なツール

カスタマージャーニーマップ戦略&マーケティング
カスタマージャーニーマップ
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カスタマージャーニーマップは便利なツール

カスタマージャーニーマップとは、お客さまが目的を達成するまでのプロセス・お客さまの心理・行動を図式化するものです。思考の整理と共有に便利なツールで、プロセス毎にある様々な課題をステークホルダーと共有・施策の検討に役立ちます。このカスタマージャーニーマップは、新しいフレームワークというよりは、体系的に表現し、整理と共有が出来る点が優れています
たとえば、WEBマーケティングを考えているとき、頭の中で混乱してしまっていたり、仲間にうまく伝わらなかったりと、悩んだ経験があるかと思います。このカスタマージャーニーマップを使うことで、クリアにしてくれます。

このカスタマージャーニーマップですが、インターネットでカスタマージャーニーマップを検索するとテンプレート等々があります。ただ、型にはまらずに、仲間が共有認識をもてるのであれば、書き方は自由で良いと思っています。むしろ、業種・業界で特異性がありますので、無理に当てはめることで、効果が薄くなってしまう可能性があります。カスタマージャーニーマップは、業種・業態によっても違いますし、自社の戦略によっても違ってきます。会社独自のカスタマージャーニーマップで活用してください。
この記事では、カスタマージャーニーマップの説明と中小企業のカスタマージャーニーマップ活用についてご説明していきたいと思います。

カスタマージャーニーマップとは?

下図は、財布を購入するプロセスを簡易的に表現したカスタマージャーニーマップです。
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カスタマージャーニーマップを理解するポイントは「ターゲット」「プロセス毎のお客さまの思考・行動」「施策」の3つです。実は、このカスタマージャーニーマップは、わたしが財布の購入を検討したときの状況をアレンジして簡易的にしたものです。

ターゲットはペルソナで導いた人物像

まず最初にターゲットを決めます。その際に利用するのがペルソナ(参考:わかる!MBAが教えるペルソナ戦略)です。これから、お客さまの心理や行動について検討することになるのですが、その指針となるのがペルソナでの人物像です。ペルソナで導いた人物像だったら、どのような心理状態で、どのような行動をするのか、プロセスに沿ってマップ化していきます。ちなみに、例では「男性・40代・管理職」です。
ターゲットを決める理由は、カスタマージャーニーマップの作成において、人によってプロセスや心理状態・行動が違っていることを理由に、議論が発散してしまう・結論が出ない・間違った方向で結論づける等を防ぐためです。たとえば、資生堂の化粧品を男性目線で作成しても良いカスタマージャーニーマップが作成できるとは思えません。女性目線は絶対です。このように、ターゲットを決めるということは、最初の重要なポイントになります

注意としては、リピーターも含めたり、アフターフォローまで含めていくと、カスタマージャーニーマップの表現が難しくなり、効果が薄れてしまいます。この場合は、新規お客さまのカスタマージャーニーマップ、リピーターのカスタマージャーニーマップ等々、ケースにあわせて別々に作成してください。当然、新規のお客さまとリピーターでは、プロセス・思考・行動が違いますし、お客さまへ価値を届ける施策も違ってくるからです。

プロセス毎のお客さまの思考・行動をマップにする

お客さまの目的達成までの「プロセス」「お客さまの行動」「お客さまとの接点」「お客さまの心理状態」を検討していきます。
財布を購入するプロセス・心理状態・行動は人によって違いますが、ペルソナで導いた人物像で考えていきます。また、ネットリサーチを使ってデータを集めることも検討してみてください。最近では、昔に比べて安価にお客さまの行動や心理状態のデータを集めることができます。

  • 「プロセス」は、お客さまが目的を達成するまでの流れです。上図では、最初に「きっかけ」がきています。その後「比較検討」「実際に物を見て購入」を経ています。ペルソナの人物像だったら、どのようなプロセスを経て目的を達成するのか検討してください。
  • 「お客さまの行動」は、プロセスにおける実際の行動をイメージしています。
    上図では、TVで財布への興味が湧いています。その後、インターネットで財布を調査しています。このインターネットでの調査段階で、ZMOT(Zero Moment of Truth:インターネットで検討して意思決定をある程度しているという考え方)となっています。つまり、現物を見ずにインターネットの情報だけで取捨選択をして絞り込みをしています。
    また、インターネットで購入する財布の候補を絞り込んでいるものの、インターネットだけでは決断することができず、実際の財布を店舗に見にいっています。いわゆるO2O((参考:資生堂ワタシプラスにみるO2O戦略の3つのポイント!))です。大切に使いたいですから、メンテナンス方法なども当然ながら気になります。多くの店員さんは販売しているブランドの商品を購入して利用していますから、インターネットにも記載はあるものの、実際に店員さんが使った経験やインターネットには無い生の声で教えてくれることで、お客さまの情報に対する信用度は全然違います。これは、リアル店舗でなければ受けることができない特別なサービスです
  • 「お客さまの心理状態」は、お客さまがどのような気持ちであるかを考えます。インターネットで検索すると「感情(=心理状態)」など、いろんな表現がありますが、どれも本質は同じです。
    インターネットの比較では、まずはマインドシェアによって比較の土俵に乗らなければ、はじまりません。土俵に乗った後は、コンジョイント(多様な項目を複雑に絡み合って意思決定しますが、優先順位の高い項目は?、項目の最適な組み合わせを分析する手法)で、お客さまの心理を紐解くと良いと思います。皆さんもパソコンを購入する際に、価格・CPU・メモリサイズ等々を見て決めていると思います。財布を購入するにも、お客さまは単純に価格やデザインだけで決めることはせず、幾つかの気になる項目が複雑に絡み合って、意思決定しています。
    お客さまの心理状態を理解することは、この後の施策に影響する大切な分析となります。
  • 「お客さまとの接点」は、お客さまが情報を得るためのメディアを整理します。インターネットで検索すると「タッチポイント(=接点)」など、様々な表現がありますが、どれも一緒です。
    企業によって提供しているメディアは違います。TVCMは、広域のお客さまに認知していただくことに優れています。しかし、非常に高価ですし、街のパン屋さんが商圏外にTVCMを流しても、投資対効果は期待できません。むしろ、地域雑誌の方が効果は期待できます。このように、自社が提供する価値にマッチした、現実的で効果が見込めるメディアに投資をします。
    中小企業に限らずですが、インターネットの環境さえあれば、無料で自分たちの努力である程度の成果を高められるインターネット(コンテンツ)を活用することをお勧めします。「お客さまの行動」で、ZMOTという考え方があると記載しましたが、これはインターネットにおけるオウンドメディアの重要性が増していることを示しています。ですので、インターネットは経営に必須なだけでなく、他社に負けないコンテンツ力も求めれている時代になってきたといえます。(参考:インバウンドマーケティングに学ぶWEBマーケティング

施策

カスタマージャーニーマップは、お客さまの心理・行動をもとにマップ化して、ステークホルダーと認識をあわせるものです。しかし、お客さまを知っておしまいではありません。カスタマージャーニーマップで見えてきた課題と現在の施策を比べて、お客さまに価値を提供する最適な方法を考えます。しっかりと、お客さまに価値を届けるにはどうしたらよいのか検討します。これは、インターネットに限ったことではなく、店員も含めて、インターネットとリアルの両方で、お客さまに最大の価値を提供できるようにすることです。例では簡単に記載していますが、実際にはより具体性にイメージできるまで考えましょう。たとえば、オウンドメディアを強化すると決定したとしても、どのように投資をすれば効果があるのか?、他社との違いをどのように伝えるのか?、具体的な施策があって、効果が予想できるのです。カスタマージャーニーマップでは、施策の方向性までマップ化するようにすることが良いと考えます。

中小企業のカスタマージャーニーマップのビジネス活用

インターネットで検索すると、お客さまの行動をビックデータで作成することを記載されています。理想的にはビックデータは使いこなせば素晴らしい成果をもたらしますので、利用したいところです。しかしながら、自社のデータでなく他社のデータで分析しても誤差がある。また、ビックデータで得た情報は答えではなく、参考であると位置付けなければ、他社も同じ横並びの戦略となってしまいます。そして、そもそもビックデータの元となるデータは日ごろから蓄積していなければなりません。
このことから、現実的にはビックデータ以外にもインターネットには助かる情報がたくさんありますので、利用させていただきましょう。また、最近のネットリサーチは、参入企業も増えてきて安価でサービスもよくなってきていますので、依頼することも選択肢の1つです。

デザイニストラボでは、中小企業向けに安価でも知恵と経験を武器に高い効果を求めることを考えるのが仕事です。では、どのようにカスタマージャーニーマップを作成するかといえば、関係部署が集まり社員で創り上げることが良いと考えます。理由は、下記の通りです。

  1. 社員が創り上げることで、責任感がうまれる
  2. インターネット上には、様々な有益なデータが公開されているので利用する
  3. 社員の経験に裏付けされた意見は、何よりも大切な情報である
  4. 必要に応じて、ネットリサーチを利用する

一番大切なのは、社員が創り上げることで責任感や一体感がうまれるということです。これは、実際の施策を実行に移す際に効果を発揮します。また、社員はお客さまを第一線で接していて、誰よりも何よりも重要な情報を持っています。データだけでは読み取れない、お客さまの深層心理は社員のみが知ることが出来る武器です。みんながベクトルをあわせて一丸となって対応しなければ、お客さまへ価値をお届けすることはできません。

まとめ

理想のカスタマージャーニーマップは、ビックデータやリサーチなどのお客さまの統計的数字と、社員による心(感じた)の情報が融合されて作成されるべきものです。どちらか一方だけでは、偏ったカスタマージャーニーマップになるリスクがあります。どちかが正しいいうものではなく、両方が正しくて、両方を尊重し合いながら作成することが精度を高めます。
何事もそうですが、作成した資料をもとに意思決定が決まります。だからこそ、社員が中心となりつつも、外部のパートナー企業を利用して、雛型となるサンプル提供、第三者視点、専門的知識によるアドバイスをうけながら作成することがベストであると考えます。

コメント

  1. […] スタマージャーニーマップで作成された施策をもとにして実行していき、確実にECに辿りつけるようにします。(参考:カスタマージャーニーマップは思考の整理と共有に便利なツール) […]

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